2016年8月22日月曜日

図工×お金

お金がほしいという人は、お金が欲しいんじゃない。お金ってもんはお金単体じゃ意味がない。買うものがなきゃただの合金と紙だ。お金がほしいと言っている人はその先に手に入れたお金を使ってどうこうするビジョンがある。欲しい何かと交換できる引換券を手に入れたがるのである。この交換したいものは人によって違う。いざ何?と聞くと家だとか車だとか遊ぶとか返ってくる。実家に借金があった私もお金の価値は承知しているので、あればある分だけほしい。なにと引き換えたいかと言えばそれは心の平静である。じつはお金は人の気持ちのゆとりを保障してくれている。それはお金が引換券という性質をもっているからだと思う。私たちは普段生きるのに必要な衣・食・住をすべてこの引換券で交換している(と思っている)。水道光熱費、食事、家賃、衣服はすべて引換券で手に入れている。この習慣は体に深く根付いているので引換券がなくなることをひどく恐れる。引換券は交換するものと同じ価値だと思っているがために、お金が無くなる=死を意識し始める。特に今まであった引換券がなくなった時の衝撃はすごい。なにもうまくいかない感覚に陥る。広がっていた将来の可能性とか、他人への接し方とか、すべて暗くなる。自分が生活を営むものを引換券に依存してきたばっかりに、いざなくなったらどうやって生きていいかわからず、人生の展望が絶たれるのだ。お金があればそういう不安から効率的に逃げることができる。ある程度責任もとれる。でもよく考えてみると、別に金なんてなくても死ぬわけじゃないんだよね。衣も食も住も別につくれるし手に入るし、そもそも日本はそんな必要もないし。日本ってすごい国だと思うよ。

題材名【これいくら?】
〇お互いの作品について、お金に換算するならいくらなのか考えながら鑑賞する。
〇ちゃんと考えないとだめ。希少価値、ブランド、材料の原価や、技術料などの視点からシビアに値段を算出しよう。




題材名【100円アート】
〇100円を渡す。
〇この100円をつかって100円以上の価値ある作品をつくってみよう。
〇100円の限界を超えろ!(金額は増やしちゃダメ。)

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